柚木麻子さんの小説。
ドラマ化されて、もうすぐ映画も公開されるみたいです。
伊藤くんというイタい男を、伊藤くんに振り回される女性5人の視点で描いた作品。
はっきりいって伊藤くんがイタすぎてよくもこんな人物が書けるなと感心します。
「性格が悪い」とか「かわいそう」とかいうのとはまた違った、不思議な人です。
その不思議なままにしておいてほしかったのに、終盤で突然自分のことを語りだすので、「おいおい」と思ってしまいました。
伊藤くんもさることながら、登場する女性5人も何かが欠けている人たちです。
「自分もそういうところがあるな」と思うところがひとつは見つかるんじゃないでしょうか。
読後感はあまりよくないです。
でもなぜか最後まで読みたくなってしまう小説でした。