為末大さんの著書です。
わたしは為末さん自身をよく知りませんでしたが、この本を読んで興味を持ちました。
この本の内容をすごく簡単にお伝えすると、
いくら長く続けていても目が出ないこともあるから、
別の道に進むために前向きに諦めようという話です。
為末大さん自身、100メートルでは勝負にならないので、
400メートルハードルに転身したということが書かれています。
そこには多くの葛藤や迷いがあったのだとか。
しかし400メートルハードルでメダルを獲ったのは皆さんも知るとおりです。
こんなに次元の高い話でなくても、目指していた職業に就けなかったとして、
「ほかの職業でも目的が達せられるのではないか?」
ということを考えてみることが大事だということがわかりました。
為末さんの母親は「陸上をいつでもやめていい」と言っていたそうで、
おかげで気楽でいられたと話しています。
しかし普通の人が母親にそんなことを言われたら楽な方に流れてしまいそうで、
このあたりは為末さんならではの受け止め方かな、という気がしました。
経験者にしか感じ得ない、アスリートに関する話題も多く含まれています。
スポーツ全般に興味のある人なら特に楽しく読めるのではないでしょうか。