森見登美彦さんの小説です。
ジャンルとしては怪談でしょうか。
10年前に消えた女性がキーパーソンとして出てくるものの、
その女性を探す話ではありません。
5章に分かれていて、それぞれの話がどこかでつながっています。
ネタバレになりそうであまり詳しく語ることができないのですが、
どれも怖いというより気味の悪い感じがします。
一応、最終章にはある程度の種明かしがあります。
それを読んでから再び読んだら何かわかるかな?と思ったものの、
二回読んでますますわからなくなりました。
これを読んで思い出したのは、ファミコンのスーパーマリオブラザーズの3面です。
背景の青が黒くなるだけで、マップのつくりは変わらないのに、異世界のように見えます。
おそらく最後まで読んだ人には、この意味がわかっていただけるのではないでしょうか。
内容とは関係ないですが、美弥さんと瑠璃さんという姉妹の名前を見て、
宝塚ファンなら美弥るりかさんを想像することでしょう。
正反対な性格のこの二人から、黒みやるりと白みやるりを連想してしまいました。